【行政書士試験】一番の壁「行政法」を攻略する!元公務員の私が実践した『合格革命』徹底活用勉強法

こんにちは。行政書士・土地家屋調査士の淵名です。

行政書士試験の受験勉強を進める中で、独学の方も予備校に通われている方も、「どの科みにどれだけの時間を割くべきか」「どうすれば効率よく点数が伸びるのか」と悩む局面があるかと思います。

私は、令和7年度(2025年度)の行政書士試験に合格し、令和8年(2026年)5月1日に事務所を開業しました。つい数ヶ月前まで、皆さんと同じように机に向かって必死にテキストをめくっていた身です。昨年度の本試験をリアルに経験しているからこそ、今の試験傾向に即した「最も新鮮で生々しい受験情報」をお届けできると考えています。

このブログでは、私が実際に合格を勝ち取るまでに実践した「科目別の勉強法」について、実体験を振り返りながら連載形式で詳しくご紹介していきます。

第1回目となる今回のテーマは、行政書士試験の合否を決定づける最重要科目、「行政法」です。


1. なぜ「行政法」が最重要なのか?試験における圧倒的なウェイト

まず、行政書士試験における行政法の位置づけを再確認しておきましょう。行政書士試験は300点満点ですが、そのうち行政法が占める配点は「112点」にのぼります。

全体の約37%、法令科目に限っていえれば約46%が行政法からの出題となります。

出題形式 問数 配点
5肢択一式 19問 76点
多肢選択式 2問 16点
記述式 1問 20点
合計 22問 112点

この数字を見れば一目瞭然ですが、行政法で大崩れしてしまえば、他の科目でどれだけ挽回しようとしても合格は厳しくなります。逆を言えば、行政法の勉強法を正しく理解し、確実な得点源にすることが合格への絶対条件です。


2. 行政法の落とし穴:イメージしづらさと「とっつきにくさ」

これだけ配点が高い行政法ですが、多くの受験生にとって最初の壁になりやすい科目でもあります。

日常生活で馴染みの薄い「行政法」という法律

民法であれば、「買い物をした」「賃貸マンションを借りた」「遺産を相続した」など、日常生活に密着しているため比較的イメージが湧きやすいという特徴があります。

しかし、行政法(行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法など)は、行政機関がどのように動き、私たちがそれに対してどう不服を申し立てるか、というルールを定めた法律です。普通に暮らしている中で、「行政指導の手順」や「執行停止の要件」などを意識する機会は滅多にありません。そのため、テキストを読んでも具体的なシーンが頭に浮かばず、文字だけが滑って頭に入ってこない状態に陥りやすいのです。

元公務員としての私のアドバンテージ

ここで少し、私自身のバックグラウンドをお話しします。私は元公務員であり、役所の窓口や行政実務を実際に経験していました。また、過去に公務員試験を受験した経験もあり、その試験科目として行政法を体系的に学んでいました。

そのため、私にとっては以下のようなメリットがありました。

  • 「行政手続法」を読んだときに、実際の役所の決裁や手続きの流れがイメージできた
  • 「行政処分」や「行政指導」の言葉の意味が、実務の記憶と結びついてすんなり理解できた
  • 知識の貯金があったため、勉強のとっかかりが非常にスムーズだった

このように、私は運よく「行政法が得意科目」というアドバンテージを持った状態で受験勉強をスタートすることができました。

だからこそ分かる、一般の受験生が苦戦する理由

しかし、裏を返せば、行政実務の経験がなく、公務員試験も受けたことがない人にとっては、行政法はイメージしづらく、極めてとっつきにくい領域だということです。

条文の言葉が硬くて何を言っているのか分からない、手続法と訴訟法の違いがごちゃごちゃになる、といった受験生の苦労はよく分かります。この「イメージのしにくさ」を乗り越え、本試験で高得点を叩き出すために、私が実際に使用した教材と具体的な勉強法を公開します。


3. 私が合格のために使用したテキスト・問題集

行政法の勉強を進めるにあたり、私は教材をあれこれと浮気するのではなく、信頼できるシリーズを徹底的に使い込む戦略をとりました。使用したのは、受験生の間でも定番となっている早稲田経営出版の『合格革命』シリーズです。

具体的には、以下のラインナップを揃えて学習に臨みました。

  1. 合格革命 行政書士 基本テキスト(早稲田経営出版)
    すべてのインプットの土台となる教科書です。図解が豊富で、イメージが湧きやすい工夫がされています。
  2. 合格革命 行政書士 肢別問題集(早稲田経営出版)
    過去問を中心に、一肢ごとに○×形式で分解されたアウトプットの核となる問題集です。
  3. 合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集(早稲田経営出版)
    配点の高い記述式と、確実な得点源にしたい多肢選択式に特化した対策書です。
  4. 合格革命 行政書士 法改正と直前予想模試(早稲田経営出版)
    最新の法改正情報のキャッチアップと、本試験を想定した仕上げのために使用しました。

教材選びで大切なのは、信頼できるシリーズを選んだら、とにかくそれを信じて浮気せず、ボロボロになるまで繰り返すことです。その意味で、情報量が網羅されている『合格革命』は、私にとって最適な相棒でした。


4. 確実に行政法を極める!具体的なステップと勉強法

ここからは、私が実践した具体的な勉強手順と、それぞれのプロセスで意識していたポイントを解説します。

基本となる学習のサイクルは、「基本テキストをテーマごとに読む」→「その部分の肢別問題集を解く」という一連の流れの徹底です。

ステップ①:基本テキストの読み込み(重要度に応じたメリハリ)

まずはインプットですが、基本テキストをはじめから終わりまで、すべて同じ熱量で均等に読んでいては時間がいくらあっても足りません。私は、テキストに記載されている重要度のランク(A・B・Cなど)に応じ、読む回数に明確な差をつけました。

  • Aランク(超重要・頻出分野):行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、地方自治法など
    ここが出題の中心です。テキストを何度も読み返し、制度の趣旨や要件を徹底的に頭に叩き込みました。
  • Bランク(時々出題される分野):行政法の一般的な法理論、国家賠償法など
    Aランクの合間に、知識の抜け漏れがないよう定期的に確認するペースで読みました。
  • Cランク(細かい知識・出題頻度が低い分野):行政組織法の一部、あまり出ない判例など
    深追いせず、「さらっと目を通す」程度にとどめ、深入りして時間をロスするのを防ぎました。

このように重要度に応じてコントロールすることで、限られた勉強時間を最も得点に結びつきやすい部分へ集中させました。

ステップ②:肢別問題集による圧倒的なアウトプットの繰り返し

テキストで1つのテーマを読み終えたら、時間を空けずに、すぐさまその該当部分の『肢別問題集』を解きます。ポイントは、繰り返し解くことと、テキストへ戻ることを強く意識することです。

問題集を解く際には、以下のような基準でメリハリをつけました。

  • 間違えた問題:なぜ間違えたのか、理由をテキストや解説で必ず確認。理解できるまで重点的に回数を増やして解き直す。
  • 合っていたけれど、理解が弱い問題:勘で当たってしまったものや、理由を自信を持って説明できないものは「間違えた問題」と同列に扱い、理解を深めるために回数を重ねる。
  • 理由も含めて完璧に正解できた問題:次回以降はサラッと確認する程度にし、徐々に回数を減らしていく。

ただ問題を解いて○×に一喜一憂するのではなく、間違えたらテキストの文言に戻り、周辺知識も一緒に脳に焼き付ける作業を泥臭く繰り返しました。この往復運動こそが知识を強固なものにします。

ステップ③:記述式・多肢選択式へのステップアップ

肢別問題集の内容がある程度理解でき、択一式の知識が固まってきた段階で、『40字記述式・多肢選択式問題集』に取り組み始めました。記述式対策で意識したのは、以下の2点です。

  1. 重要度や、近年の本試験で出た分野を分析する
    記述式は、過去数年以内に出題されたド真ん中のテーマがそのまま再出題される可能性は低いです。そのため、「次はここが怪しいのではないか」という未出題の重要テーマや、Aランクでありながら記述で問われていない分野を重点的に狙い定め、解く回数を増やしました。
  2. キーワードを「書ける」レベルに引き上げる
    択一式であれば「見て選べればOK」ですが、記述式は「正確な法律用語を自分で書く」必要があります。「誰が」「誰に対して」「どのような要件で」「どんな請求(または訴訟)をするのか」を、常に40字程度でまとめる訓練を行いました。

記述式の勉強を本格的に行うことで、結果として択一式の知識の精度も上がっていきました。

ステップ④:直前予想模試の活用と「捨てる勇気」

試験が近づいた直前期には、実践力を強化するために『法改正と直前予想模試』に取り組みました。ここで予め知っておいていただきたいのは、市販の直前予想模試は、総じて本試験よりも難易度が高めに作られているということです。初見の細かい知識や、ひねった難問が多く含まれています。

私も最初に解いたときは難しさに目の前が暗くなりましたが、ここで大切なのは点数で自信をなくすことではありません。私は以下のような意識を持って模試を活用していました。

【模試を解く際の実践的意識】

「これまでの地道な学習を経てもなお、解説を読んでも理解が難しいような重箱の隅をつつく問題は、本試験でも誰も解けない難問である。だから、本番でも思い切って捨てる!

行政書士試験は絶対評価の試験であり、180点を取れば合格できます。満点を取る必要はありません。誰も解けないような難問に固執して時間を浪費するくらいなら、基本問題を絶対に落とさないことの方が遥かに重要です。

模試を通じて、「解くべき問題」と「捨てるべき問題」を見極める嗅覚(現場思考力)を養ったことが、本試験での冷静な立ち回りに繋がりました。


5. まとめ:行政法攻略が合格への最短ルート

今回は、私の合格体験記の第1回目として、行政書士試験の最重要科目「行政法」の勉強法をお届けしました。ポイントを簡単にまとめます。

  • 行政法は試験の約4割の配点を占める最重要科目である。
  • 実務経験がないとイメージしづらいが、重要度に応じたメリハリをつけて進める。
  • 教材は『合格革命』シリーズに絞り、テキストと肢別問題集の往復を徹底する。
  • 間違えた問題や理解の弱い部分を重点的に繰り返し、記述式は近年の傾向から出題分野を分析して解く。
  • 直前期の予想模試では、難問に惑わされず「捨てる意識」も身につける。

行政法は、最初は法律用語の冷たさに圧倒されるかもしれませんが、正しい手順でインプットとアウトプットを繰り返していけば、あるときパズルのピースがハマるように全体像が見えてきて、一気に得意科目に化ける性質を持っています。一度得意にしてしまえば、本試験でこれほど心強い味方はありません。ぜひ『合格革命』をお供に、行政法という大きな山を乗り越えてください。

次回予告

次回のテーマは、行政法と並ぶ主要法令科目である「民法」、または法令の基礎となる「憲法」の勉強法について振り返る予定です。どちらも行政法とはまた違ったアプローチや思考法が必要になる科目ですので、どうぞお楽しみに。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

行政書士・土地家屋調査士の淵名より

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